伊丹十三監督作品「マルタイの女」感想
2015年 07月06日 00:05 (月)
◯◯の女シリーズこれで全て観終わりました。伊丹十三作品としても最後の物、いわゆる遺作ということになります。きっともっと色々撮りたかっただろうに、彼の死の真相はわかりませんが、とにかく残念でなりません。絶対自殺なんかじゃないと思う私は。
相変わらず主演の宮本信子への愛に満ち溢れた作品です。殺人事件を目撃した女優ビワコというのが今回の彼女の役どころ。警察用語で護衛対象者のことをマルタイと言うのだそうです。このマルタイの女ビワコを守るために刑事が二人張り付いて、終始行動をともにするのですが、ビワコが歌や踊りのレッスンをする様が、まるで女優宮本信子の日々を捉えたドキュメンタリーのようです。そして劇中劇であるビワコ主演のクレオパトラの舞台も、そのまま宮本信子の舞台のよう。監督であり夫でもある伊丹十三、愛のためにはここまでやるか!?とさえ思いました。
観終わってwikiさんでキャストを確認してみると、まぁ色々な人が出ていること。中でも一番驚いたのは、冒頭の映画撮影のシーンに出ていた看護婦役の新人女優、なんと小島聖だったとは!?なんだか知らないけど、この一年私の観る作品に彼女は良く出てました。「シーサイドモーテル」「悪の教典」「タイムスクープハンター」この作品は1997年の作品なので、彼女は当時21歳、文字通り新人女優だったのね。
そしてもう一人、ラストに出てきたのが山本太郎。なんとロン毛です。しかも結構似合ってます。あんなに美形だったのにねぇ、いや今でもそれなりに男前ではあるけれど・・・、いやこれ以上言及するのは止めよう。
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映画「タンポポ」感想
2015年 06月08日 00:15 (月)
1985年の伊丹十三監督作品です。タンポポという名前の女性が、亡くなった夫のラーメン屋を立て直す物語。時代を先取りしているというのか、いや時代を作り出しているのかもしれない、と思わせるような作品。30年も前の話なのに、再建されたラーメン屋タンポポは、最近のグルメ雑誌に登場するようなオシャレな店となって、ラストに登場するのです。本当に驚きでした。
日本ではあまり興行成績が伸びなかったけれど、海外での評判が良く、この作品をきっかけにラーメン屋を始める人もいたとか。ということは、やはり昨今の世界各地のラーメンブームの火付け役だったのかも。
ラーメン屋再建の物語の合間に、食を巡るエピソードがたくさん挟まれています。小難しいフレンチレストランのメニューを皮肉った物、音を立てずにスパゲティを食べるマナーの話、スーパーに陳列されている果物やチーズを手で押しつぶす老婆、詐欺士の偽教授の北京ダック好きの話、そしてラストの極めつけに山芋の腸詰めを一緒に食べに行こうと言って息絶えるジゴロ。ジゴロの言葉に「わさび醤油が合いそうね」と返す情婦の台詞に、お腹抱えて笑ってしまいました。
いつも伊丹十三作品を観て感じるのは【愛】です。様々な物への愛です。人間への愛、生きることへの愛、死ぬことへの愛、そして食べるもの、ことへの愛。例の通り宮本信子への愛はもちろんですが、この作品では山崎努への愛も感じました。ヒロインのタンポポを支える彼がとてもカッコ良かった。お風呂に入っている最中もカーボーイハットをかぶったままなのが笑えます。
ラーメン好き、いえラーメンにとどまらず、食べることが好きなら観ておくべき作品だと思います。若くてピチピチで、ピチピチしたズボンをはいた渡辺謙も見所の一つですよ。
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伊丹十三監督6作品 まとめて感想
2015年 05月04日 13:48 (月)
伊丹十三作品は名作古典として人気があるのか、レンタルがなかなか空かない場合が多いです。観賞した順に以下の通り。
「マルサの女」1987年
「マルサの女2」1988年
「お葬式」1984年
「あげまん」1990年
「ミンボーの女」1992年
「スーパーの女」1996年
「マルサの女」は二作まとめてレンタルしていたのですが、正直一作目を観ながら、その退屈さに「こりゃ2は観なくていいかなぁ」な〜んて思ってました。でもラストのラスト、血に染まったハンカチの映像に衝撃を受け「やっぱり2も観なきゃ」と思ってしまったんです。そのくらいあの映像はインパクトがありました。
良くみると「お葬式」以外はちゃんと年代順に並んでますな。残り「マルタイの女」を観れば「◯◯の女シリーズ」コンプということですか。まぁ、また気が向いてレンタルが空いてたら観てみようと思います。
それにしてもメインキャストがどれもほぼ同じというのが驚きです。「お葬式」で長い髪を梳かしている宮本信子がとても美しかった。「あげまん」での10代の少女役(当時の実年齢45歳?!)も、有能秘書っぷりも素敵でした。伊丹十三は彼女のことを愛していたのだなぁ、とつくづく感じます。そういう人間愛を感じられる作品が私は大好き。個人的な愛情であればあるほど素晴らしいと思う。夫婦なんだもの、作品にその気持ちが込められていて当然でしょう。
同じくこの二つの作品で宮本信子が男性を膝枕して、頭をコチョコチョしているシーンが出てくるのですが、これがなんともまったりしていて良かったんです。膝の上の頭をやや長めの時間グリグリなで回す様子は、ちょっとニホンザルの毛づくろいにも見えなくもないんだけれど、それがまたほのぼのさせるの。夢の中でいいから、ウシジマくんの頭をグリグリしてみたいなぁ・・・。

という訳で(笑)ウシジマくんの貴重な寝姿↑んもーウシジマくんたら、どんだけ警戒心が強いんだか。
「マルサの女」1987年
「マルサの女2」1988年
「お葬式」1984年
「あげまん」1990年
「ミンボーの女」1992年
「スーパーの女」1996年
「マルサの女」は二作まとめてレンタルしていたのですが、正直一作目を観ながら、その退屈さに「こりゃ2は観なくていいかなぁ」な〜んて思ってました。でもラストのラスト、血に染まったハンカチの映像に衝撃を受け「やっぱり2も観なきゃ」と思ってしまったんです。そのくらいあの映像はインパクトがありました。
良くみると「お葬式」以外はちゃんと年代順に並んでますな。残り「マルタイの女」を観れば「◯◯の女シリーズ」コンプということですか。まぁ、また気が向いてレンタルが空いてたら観てみようと思います。
それにしてもメインキャストがどれもほぼ同じというのが驚きです。「お葬式」で長い髪を梳かしている宮本信子がとても美しかった。「あげまん」での10代の少女役(当時の実年齢45歳?!)も、有能秘書っぷりも素敵でした。伊丹十三は彼女のことを愛していたのだなぁ、とつくづく感じます。そういう人間愛を感じられる作品が私は大好き。個人的な愛情であればあるほど素晴らしいと思う。夫婦なんだもの、作品にその気持ちが込められていて当然でしょう。
同じくこの二つの作品で宮本信子が男性を膝枕して、頭をコチョコチョしているシーンが出てくるのですが、これがなんともまったりしていて良かったんです。膝の上の頭をやや長めの時間グリグリなで回す様子は、ちょっとニホンザルの毛づくろいにも見えなくもないんだけれど、それがまたほのぼのさせるの。夢の中でいいから、ウシジマくんの頭をグリグリしてみたいなぁ・・・。

という訳で(笑)ウシジマくんの貴重な寝姿↑んもーウシジマくんたら、どんだけ警戒心が強いんだか。