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映画「レボリューショナリー・ロード」感想

2016年 08月05日 00:05 (金)

サム・メンデス祭り。とはいえ私の最も苦手な寂しがりやの愚かな女が主人公なので、個人的評価はサイアクです。


レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで
映画「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで
作品情報



ざっくりとしたストーリーを見ると「アメリカン・ビューティー」と良く似ています。
ある意味「アメリカン・ビューティー」と対をなすというか、裏表になっているみたいな、そんな物語です。
サム・メンデス監督作なので映像の美しさを期待したのですが、んーんんん、美しかったのかなぁ。
レオナルド・ディカプリオのフツーのパパっぷりが見られたのは、少しだけ眼福だったかも。

その妻役ケイト・ウィンスレットが、どこかで美しく撮られてたのかしら?
彼女のファンに尋ねてみたいです、この作品のどのシーンのどこが良かったか。
てか、そもそもケイト・ウィンスレット、この時サム・メンデスの奥さんなんですよね。
どうしたことか、映像からは妻への愛のような物が全く感じられなかったんですけど。
まぁ、その後すぐ別れてますから、その程度の愛情だったってことですかね。

私がこの作品を全然美しく感じられなかった原因は、登場人物の心根が美しくなかったからというのははっきりしてます。
レボリューショナリー・ロードという通りに引っ越してきた、理想的な若い夫婦。
それがフランク(ディカプリオ)とエイプリル(ウィンスレット)です。
上映時間119分のうち100分くらいは、二人の夫婦喧嘩だったんじゃないかと思うくらい。
とにかくしょっちゅう喧嘩ばかり、観ていて本当にうんざりしました。

エイプリルは若い頃は女優を目指していたらしく、結婚してからも街の劇団で主演を務めたりしています。
そして、そういう華やかな人生を夢見ていた彼女は、平凡な主婦をしていることに満足していないのです。
紆余曲折の後そんな彼女は、いきなりパリに移住しようと言い出します。
仕事もないのにどうする?と当然のように言う夫フランク。
それに対して自分が働くから、と言い張り行動を起こすエイプリル。
ところが思いがけず彼女は3人目の子どもを身ごもってしまうのです。

中盤に精神病棟に入院していた男性というのが出てくるのですが、彼の台詞「その子(エイプリルのお腹の子)に生まれなくて良かった」というのが、全てを言い当てていると私は感じました。
夫婦の上の二人の子どももいるんだかいないんだか、存在感のうす〜い描かれ方をしています。
エイプリルは子どものことなんて愛してない、そういうことなのだと思います。

物語のオチは♪ナントカは死ななきゃ治らない〜♪というところに落ち着きます。
その点で私にとってはハッピーエンド(笑)物語としてはアンハッピーだけどね。
いや、むしろ私の母の口癖「骨を焼き直して来んと治らん」の方がしっくりくるかな。
サム・メンデスをしても心根の美しくない人は美しくは描けない、そういうことなのかもしれないと、違った部分で納得した作品でした。

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映画「ジャーヘッド」感想

2016年 07月29日 00:05 (金)

あの美しい映像を紡ぎ出すサム・メンデスが戦争を描くとどうなるのか、とても興味を引かれたのでコレを観てみました。


ジャーヘッド
映画「ジャーヘッド
作品情報



戦争が始まるまで待機中の兵士たちのドラマがメインです。
ですから戦闘シーンはほんのわずかしかありません。
そういう観点からも湾岸戦争というのは、美しい映像には最適のモチーフの戦争だったのでしょうね。
相変わらず美しかったです。
映像だけでなく登場人物の心根も。

「アメリカン・ビューティ」でも掃除をしながら呪文のように同じ言葉を繰り返す女性が出てきましたが、この作品にも同様のシーンが出てきます。
何かに集中しようとする時、あるいは何かを忘れようとする時、心や体を空っぽにするために一心不乱にお経を唱えるように何かの言葉をつぶやく。
そういう心理はわかるような気がします。

ましてや今にも開戦かも、という緊張した空気の中での生活です。
忘れたいことなんて、いくらでもあるはず。
雑念を取り払う自分なりの方法を持っているかどうかは、生死に関わる重要なことだと思います。

同じ湾岸戦争を描いたジョージ・クルーニー主演の「スリー・キングス」という作品があります。
あの作品は全くのフィクションなのに、ラストに登場人物の帰国してからの様子などが描かれていて、まるでノンフィクションかと騙されそうになるんですけど。
この「ジャーヘッド」は実際の海兵隊員の体験記が元になっているとのこと。

「スリー・キングス」同様に帰国してからの隊員たちのその後が、台詞が全くない映像だけで流さます。
主人公と一番仲の良かった隊員の葬式の映像も入っていますが、死の理由ははっきりとは示されていません。
戦争による死の恐怖から解放されたのに、帰国してからあっけなく散る若い命。
国と国とによる兵器で戦うだけではない、身近なところにも戦争はある、そう訴えているようで胸が痛みました。


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映画「アメリカン・ビューティ」感想

2016年 05月22日 00:05 (日)

サム・メンデス祭りのカテゴリを作りました。噂に違わぬ美しさに、ただただ嘆息するばかりでした。

アメリカン・ビューティー
映画「アメリカン・ビューティー
作品情報



この作品が公開された当時、あちこちから絶賛の声が上がっていたのをなんとなく覚えています。
アカデミー賞には全く興味のない私でも、その評判は耳にしていたということですな。
そういえば映画好きの友人からも「良い作品だから観てみてよ」という言葉を聞いたような聞かなかったような・・・。

いやホント美しかったですわ。
タイトルに「ビューティ」なんて入ってるけど、きっとさして美しくはないんじゃないかと、疑っていたことをサム・メンデス監督に詫びたいと思いました。
画像の美しさだけでなく、登場人物の美しさも素晴らしかった。
何より見た目の美しさだけでなく、彼らの心根の美しさに私は心を打たれました。
皆自分の思いにまっすぐで迷いがなくて、羨ましいくらいビュア。
結末はとても悲劇的なのに、不思議と見終わってどんよりしなかったのは、そういうピュアさ故だったのかな、と思います。

レンタルの返却ぎりぎりに観たので、あまりゆっくり観賞できなかったのが残念。
また今度ゆっくりレンタルして観直したい、あーいや、やっぱりBlu-rayが欲しいかも。

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