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「羅生門」Blu-ray入手しました

2016年 04月20日 00:05 (水)

カテゴリに「持っているソフト」というのを追加しました。と言ってもこのテンプレートだとカテゴリ表示がないので、あんまり意味ないんですけどね。


rashomonbr.jpg


この作品を最初に観たのは、まだ学生の頃だったろうと思います。
おそらくテレビ放映での観賞だったはず。
高校の現国の時間に芥川龍之介の小説「羅生門」を読んだばかりだったので、興味を引かれました。
当時の現国の先生、通称『行かず後家のマリコさん』から、同じタイトルの映画が名作だから一度は観ておくべし、みたいなことも聞いていたように記憶しています。

主演の三船敏郎(その頃60歳くらい)に関して当時の私は、軍服の似合う素敵なおじ様、という認識でした。
けれどもこの作品では、そんな素敵なおじ様感は全くなくて、とてもギラギラした目の若者だったことに驚きました。
そりゃそうでしょ、何しろ公開してから30年ほど経ってるんですから。笑

ちょうど30歳くらいの三船敏郎が、本当にカッコ良くてドキドキしました。
な〜んて言い方じゃぬるいっっ。
この作品の三船敏郎を観て、初めて私は男のエロスという物を意識したのです。
物語序盤に寝転がって侍の夫婦が通り過ぎるのを、チラリと見上げる彼のしどけない様子に、どうしてだか胸がときめいてしまい、不思議な思いに囚われました。
そんな気持ちになっていることを、一緒に観ている家族に悟られはしないかと、違った意味でもドキドキしました。

今観ても、この大木にもたれて侍夫婦を見送る多襄丸は、たまらなくセクシー。
白黒なのが余計に想像力をかき立てるのかもしれません。
登場直後は、いかにも盗賊らしく荒っぽい言葉遣いと落ち着きのない多襄丸の態度に、うわぁ〜あの軍服の似合うおじ様、若い頃はこんなにギラギラしてたんだ〜と新鮮な驚きを感じていました。ところが

侍に声をかけるシーンでの「どうです?立派なもんでしょう?」の台詞に、おおっ!この声はまさしくあの軍服の似合うおじ様だわ、と納得した(?!)のです。
今回見直した時にも、この口調の礼儀正しさにドキリとしました。
近頃の若者言葉で言うとギャップ萌えというアレなのかもしれません。
それまで荒くれ者にしか見えなかった多襄丸が、急にかしこまった物言いになるので意表をつかれるのです。

一人の侍の殺人事件を、関わった3人の視点からそれぞれ描いたこの物語。
まさにサスペンスのお手本のような作品です。
印象的な台詞もたくさん出てきます。

「人間がそんなに罪深いものだとは考えたくない」「人間というやつは自分に都合の悪いことは忘れちまう」「都合のいい嘘を本当だと思ってる、その方が楽だからな」「人という人が信じられなくなったらこの世は地獄だ」「人間のすることなんて全く訳がわからねぇ」「おぬしのおかげで人を信じていくことができそうだ」・・・・

映画好きならば必見の古典作品だと思います。未見の人は是非ゼヒ。

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