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「トリプルX:再起動」観て来た

2017年 02月28日 00:05 (火)

目当てはドニー・イェンのアクションでしたが、思ったより面白かったです。ボケ担当のヒゲのおじさんと、メカオタクのベッキーちゃんに★を進呈したいと思います。ヒゲハゲ満足度5点満点の5★★★★★



triplexx.jpg

世間から身を隠していたエクストリーム・スポーツ界の
カリスマであるザンダー・ケイジ(ヴィン・ディーゼル)が
政府の極秘エージェントとなり
「パンドラの箱」と呼ばれる制御不能な軍事兵器を
悪の力から奪回しようと
最強の敵ジャン(ドニー・イェン)と闘うこととなる
スリルを求める連中から招集された
新たなチーム”トリプルX”と共に
ザンダーは全世界の政府最高権力者たちを
ターゲットとした世界壊滅の陰謀に巻き込まれていく
以上公式サイトより引用




最初から最後まで途切れることなく続くアクションに、ただただテンション上がりまくり。
物語なんてあって無きが如し、前作前々作なんてどーでも関係ないです。
次から次へと登場する多くのキャラをきちんと描き分け、皆が活躍するシーンを作っているのは見事。
特に女性が沢山出てくるんですけど、その誰もが私的にはとても良い感触のキャラばかり。
お色気要員の女性の多いワイスピに比べて、そこの部分はとても好感が持てました。

ワイスピと言えば、もうじき新作が公開されますけど、前作に引き続きジェイソン・ステイサムが出演しているのは嬉しい限り。
そして今作のドニー・イェンの出演と、敵役として私の好きなアクションスターを起用してくれてるヴィン・ディーゼルには感謝しなければなりませんな。
けどね、あんまり言いたかないんですけどね、これってつまりヴィン・ディーゼルと私のシコウが同じってこと、ですよね?ヤダ


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大河ドラマ「おんな城主直虎」第八回感想

2017年 02月27日 00:05 (月)

今週は傑山さんがドアップで出てきました。なんだか傑山さんこそおとわの竜宮小僧みたいだと思ったのは私だけ?ヒゲハゲ満足度5点満点で4★★★★☆


今回は筋立てが女の嫉妬という私の一番苦手な物だったのであんまり書くことはないんですけどね。
亀ちゃんの側女候補にあがった女性、出戻りのさっぱりとした性格で、既に二人の子を産んでいるということ。
つまり実績のある女ってことですな。
そりゃしのさんにとってはつらいでしょうよ。


今回大活躍の傑山さん5連発をどうぞ
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4枚目が一番ステキ




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実は今期の大河の動画はキャプチャし難いものになってるんですわ。
それでも頑張って傑山さんのショットを切り取っているのは愛あればこそなわけです。
大河ドラマを見てない人がこの記事読んだら、傑山さんが主役と勘違いしそうよね。
いいのよソレで、だってここはヒゲハゲ観察日記なんだもん。

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山田孝之のカンヌ映画祭 第八話感想

2017年 02月26日 20:48 (日)

予告や前フリの割には、本編にあんまり意外性がなかったので満足度は4★★★★☆

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首くくりさんを囲んでの一枚




芦田愛菜演じる主人公らいせの母親の愛人のキャスティングのためのオーディションが行われました。
母親の役を演じる長髪の人、いったい誰かと思ったらまさかの山下監督だったとは!

昨年の8月に収録されたということは、この時期の芦田愛菜は受験勉強真っ只中だったんですよねぇ。
受験勉強に社会勉強、さらに性教育までしてもらっちゃってるのが笑えるわぁ。

それにしても今さらだけどY氏はいったいどこへ行こうとしてるんだろう・・・。


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「天使のいる図書館」観てきました

2017年 02月25日 00:05 (土)

そうだ!奈良に行ってみよう!見終わってそう感じる作品。小芝風花の奇麗な無表情に★を進呈したいと思います。ヒゲもハゲも出なかったけど満足度5点満点の4★★★★☆



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新卒のさくら(小芝風花)は奈良県葛城にある
図書館の司書として働き始めるが
毎日が緊張の連続だった
ある日彼女は図書館にやってきた利用者と一緒に
探し物をすることになり
自分が勤める地区の隅々まで足を延ばすようになる
やがてさくらはたくさんの地域の人々と知り合い
これまで知らなかった地元の魅力に気付いていく
Yahoo!映画より引用
公式サイトはコチラ





感情を表に出さないさくら(小芝風花)の造形が見事です。
歩く時も点字ブロックに沿うように直角に曲がったり、しゃべり方が自販機から流れて来る自動音声みたいだったり、自転車に乗る姿なんてまんまカラクリ人形みたいで。
図書館の業務の中のレファレンスサービス(調べものの手伝い)の際には、ネット検索エンジンみたいな回答をしてくるのも素晴らしい。

予告編冒頭の「王子様の出てくる本」を探している少女対して答えた「イギリス、オランダ、スペイン、モロッコ、ブータン、サウジアラビア、スワジランド」の言葉に、また随分コアな国ばかり挙げてるなぁ、別に日本でもいいじゃんと思ったんですけどね。
はいスミマセン私の勉強不足でした、確かに日本に王子様はいませんな。

図書館司書っていうと本を読むのが大好きな文系少女ってイメージだったんですけど、実際はそうでもないんでしょうね。
さくらは数字が大好きで、銀行などの金融機関への就職も考えていたようです。
彼女の一番好きな本は地図、次が図鑑。
思わず「私も!私も地図大好き〜!」と心の中で大きくうなずいてしまいましたわ。

さくらが感情を出さなくなったのには理由があります。
そこいらの筋立てはありがちと言えばありがちで、物語としては特段どんでん返しもありません。
それでも退屈することなく108分を見終えたのは、小芝風花ちゃんの可愛さと脇を固める人達の演技力、そして何より奈良県葛城地区の美しい風景があってのことなのでしょう。

あ、そうそう予告編に出てくるストーカーらしき男性、全然ストーカーじゃないですのでご安心を。
あの彼もさくらの無表情に関わってくるんですよ。
さくらは自分のことを美人だと思ってる、ってのもキーポイントかと。

感情を少しずつ取り戻し、終盤には「あほなこと言うてるのわかってる」と言いながら大粒の涙をこぼすさくらの姿に、あざといと思いながらも我慢できずにもらい泣きしてしまいました。
東大寺に法隆寺に薬師寺というメジャーな観光地ではない、人々の普通の暮らしが身近に感じられる奈良葛城地区を訪れてみたい、そう思わせられる作品です。
上映館が少ないのでレンタルになったらゼヒ是非!


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「華氏911」観た

2017年 02月24日 00:05 (金)

Y氏のドラマの影響で、ちょっとカンヌ関係の作品を観ていこうと思ってます。まずはコレから。マイケル・ムーア監督のヒゲに★を進呈したいと思います。ヒゲ満足度5点満点の3★★★☆☆


kasi911.jpg




作品内容は色々と興味深かったです。
一番印象的だったのは、ラストの上院議員の子どもたちの入隊を訴えるパンフレットを、当の上院議員たちに渡す場面。
一人の議員がムーア監督の言葉を聞いて、一瞬固まっていました。

同じ監督の現役大統領をネタにした作品、観てみたいんですけど、いつかはレンタルリリースされるような物なんでしょうかね?
ま、10年くらい経ったら落ち着いて観られるようになってるかもしれないから、気長に待ちますわ。



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「ナイスガイズ!」観てきた

2017年 02月23日 00:05 (木)

ラッセル・クロウ祭りです。彼のコメディ作品は初めてかも。麗しのゴマシオ美ヒゲに★を進呈したいと思います。ヒゲ満足度5点満点の5★★★★★



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1970年代のロサンゼルス
シングルファーザーの私立探偵
マーチ(ライアン・ゴズリング)は
腕っ節の強い示談屋ヒーリー(ラッセル・クロウ)に
無理やりコンビを組まされ
行方不明になった少女探しを手伝うハメに
さらにマーチの13歳の娘ホリー(アンガーリー・ライス)も
加わり捜査を進めていくが
簡単に終るはずだったその仕事は
とある映画にまつわる連続不審死事件
さらには国家を揺るがす陰謀へとつながっていき・・
Yahoo!映画より引用




ライアン・ゴズリングの登場シーンが髭を剃るところからなんですよ。
んも〜お!それだけで★★★★★決定でした。
このライアン・ゴズリングどこかで見たことあるようなないような・・・と思っていたら、なんのこたぁない直前に目にした予告編の主演の男性じゃありませんか。

近頃あのミュージカルの宣伝をやたら目にすると思ってたんですよ。
あーだからこの作品もそっちに合わせて日本公開されたってことなんですかね?
なんだ全然知らなかったわ。
老け専の私としては、白髪まじりのヒゲのラッセル・クロウが観られたのでそれで充分です。

軽〜く観られるアクションコメディサスペンスなので、何も考えずに観られます。
ただし女性の裸と死体がザラザラ出てきますのでご注意を(レイティングはPG12)。
何せ物語冒頭から裸の死体で始まりますからねぇ。

テイストがいくらかルパン三世を思わせるところがあります。
裸の女性を追いかけて水槽の中を泳ぐ男性が出てくるんですけど、その人がすごーくルパンみたいに見えちゃったのは私だけ?
あそこでパンツが脱げたら、まんまルパンだと思ったんだけど、残念ながら(笑)脱げませんでした。
作中に流れる音楽も、微妙に大野雄二っぽかったような気が・・・。

時代設定が1977年ということで、街並や家具調度品があの時代独特で、とっても懐かしいです。
13歳の女の子が登場するんですけど、この子がませてて可愛いの。
ヒーリーとマーチの二人がダメおやじなので、余計しっかりしてるように見えるし。
腕を傷めたパパに代わって車の運転までしちゃってます。
アメリカ流の仮免許ってヤツですな。

それにしても、かな〜り増量したラッセル・クロウには驚きました。
どこまで役作りでどこまで生身なんだろう、と心配になりましたわ。
撮影が終ったらちゃんと健康体に戻ってますように、と本気で祈らずにはいられません。
でもピンクのメモ用紙の字が読めなくて、近づけたり遠ざけたりする様子に思わず胸キュン。
私ったら、つくづく生まれながらの老け専なんだわ、と感じた瞬間でした。笑笑

「ダーティ・グランパ」のデ・ニーロにはそこまで感じなかったけど、元々好きだったラッセル・クロウの見せる老けたしぐさには本当にドキドキしました。
そんな見た目鈍重な彼もアクションのキレはなかなかで、示談屋だかなんだか怪しい職業ということですが、元はきっと特殊部隊か何かの出身なんでしょうね。

レトロな雰囲気とゆる〜い笑いは、肩の力を抜いて観られる良いエンタメ作品だと思うんですけど。
あんまり評判は良くないらしい。
私としては「ザ・コンサルタント」よりこっちの続編が観たいなと思ってます。
レンタルになったらゼヒ是非!



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有終の美をありがとう

2017年 02月22日 00:05 (水)

30歳のウシジマくんは男っぷりが上がっていました。ディレクターズカット版「闇金ウシジマくん」SEASON3についての感想その3です。ヒゲ満足度は文句無く満点★★★★★★★


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「暴利だろ」



このドラマの後に映画のPART3とファイナルが公開され、さもファイナルが最後のウシジマくんであるかのように見えますが、そうではありません。
時間軸で言うと実写版の丑嶋社長の最後の姿は、このSEASON3のラストシーンということになります。
この時ウシジマくんは30歳、上原家の凄惨な事件から4年後です。
おそらく映画PART3のエピソードも、thefinalの話も経た後という設定のはず。

感想その2で書いた、ウシジマくんが柔和な顔をしているのも道理。
これまでのドラマと映画で描かれた月日全てと同じか、あるいはそれ以上の時間が過ぎているのです。
その間に色々と経験を積んで、一回り器の大きくなったウシジマくんは、ぐっと大人の男に成長していたのでした。
物語が始まった時のウシジマくんは24歳、ここまで約6年の月日が流れています。
それは奇しくも演じているY氏に流れた実際の時間とほぼ同じということになります。

4年前のコインパーキングの料金の法外な請求に、貴方がそれ言っちゃおしまいでしょと誰もが突っ込みたくなる言葉をウシジマくんが口にして物語は幕を閉じます。
最後の最後、独特の歩き方で去って行くウシジマくんの後ろ姿に、何度観ても私は「ありがとう」と言いたくなる。
映画「闇金ウシジマくんthe final」を観終って沈んだ気持ちが、このシーンで浮上してくるのです。
幼なじみの竹本を厳しい労働環境に追いこむという苦しい決断をした後も、ウシジマくんは変わらず闇金業を続けていた。
ウシジマくんがウシジマくんらしく幸せでいてくれて良かった、そう思えるから。

Y氏の演じる闇金ウシジマくんの物語が終るのは悲しい。
もっと観たい、そう思わない訳ではありません。
けれども、こうして完璧な終らせ方をしてくれたことの方が、もっとずっとず〜〜〜っっと嬉しい。
ダラダラ続けて、こんなウシジマくん見たくなかった、そんな思いをしたくないのです。


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山田孝之のカンヌ映画祭 第七話感想

2017年 02月21日 22:42 (火)

河瀬直美監督の短編映画のタイトルはまさかの「ROAD TO RUIN」ってこと?山下監督のヒゲに★を進呈します。満足度5★★★★★


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河瀬直美監督の短編映画の主演Y氏



前回「私の作品に出てみる?」と河瀬監督に誘われてましたけど、いきなり主演てどういうことよ?
そんな簡単に事が進むワケ?
いやホント読めないドラマですな〜。

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心配そうに成り行きを見守る二人



撮影が終わったのに役に入り込んだまま戻れなくなったY氏は涙が止まりません。
「どうしたんですか?」と尋ねる愛菜ちゃんに「どうしたんだろう、わからない」と返すY氏。
すかさず尋ねる河瀬監督「居場所はある?」
それに対して「ずっと探している、やっぱりないんだな」と答えたY氏。
そんなY氏の河瀬監督の印象は「役者になるために生まれてきたような人」とのこと。
カメラが回っている瞬間こそがY氏にとってのリアル。
うん、その通りだと思う。
演じている時こそが生きている実感を得られる瞬間、そういう人間なんだと思う私も。



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大河ドラマ「おんな城主直虎」第七回感想

2017年 02月20日 00:05 (月)

今週は傑山さんが一度も出てきませんでした。なのでヒゲハゲ満足度5点満点で2★★☆☆☆

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見事な黄金色の田んぼ、どこまで本物?どこからCG?


「奥方の月命日に経を」って何だかとってつけたような展開ですけど、こういう景色に胸が熱くなってしまうのは日本人の証拠ですよね。
今さらながら、世界で一番美味しいお米が食べられることに感謝です。


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鶴亀対決第1ラウンド


「おとわのために」という亀ちゃんに向かって「そういうところが嫌いだ」と返した鶴ちゃん。
そ〜よそ〜よ!全く同感よっっ、と画面に向かってつぶやいた私はまごうことなき鶴ちゃん派です。


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「身は余ってます」に爆笑しました



昨年の真田丸に続き、またしても今作の徳川家康コメディ担当です。
けど似合いの夫婦だと思うよ私は。


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「たかが世界の終わり」観てきました

2017年 02月19日 22:53 (日)

ヴァンサン・カッセルのヒゲとレア・セドゥの刺青に☆を進呈したいと思います。ヒゲハゲ満足度は満点の5★★★★★



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劇作家として成功していたルイ(ギャスパー・ウリエル)は
家族に自分の死が近いことを伝えるために
12年ぶりに里帰りする
母マルテイーヌ(ナタリー・バイ)は
息子の好物をテーブルに並べ
幼少期に会ったきりの兄の顔が浮かばない
妹シュザンヌ(レア・セドゥ)もソワソワして待っていた
さらに兄アントワーヌ(ヴァンサン・カッセル)と
その妻カトリーヌ(マリオン・コティヤール)も同席して・・
Yahoo!映画より引用




Y氏のカンヌへの執着から「この世界の片隅で」を観に行った時にこの作品の予告編を見て興味を持ちました。
始まる前に例の黄金のシュロのマークが、ば〜んっっ!とスクリーンに登場したので、おおっっ!と思いましたよ。
それにしても、新宿武蔵野館で上映されている物が、地元のTOHOでも上映されていようとはビックリですわ。
うちの近くのTOHOとは、いくらか客層も違うようで、変わった物が観られるようです。
我が家からは各駅停車のローカル線を乗り継いで1時間ほどかかんるんですけど、同じ1時間かけて新宿まで行くより、よっぽどストレスが少ないのが有り難い。

とかなんとか肝心の映画の方はというと。
物語性を求める人にはおすすめできない作品です。
何しろ全く進まないんですわストーリーが。
さらにどちらかといえば、前に進むのではなく過去を探るような展開だというのに、その過去の謎もな〜んにも解き明かされません。
つまり謎解きの答えを求めたがる人にもおすすめできないってことです。

カメラワークも独特で、ものすご〜く演者たちに近いです。
だからといって退屈なアップばかりではなく、実力派俳優5人の表情のみの演技はとても迫力があります。
劇場で観たメリットとしてはスクリーンの大小ではなく、真っ暗な環境で観たことで画像の陰影の深さが良くわかったこと。
ですから自宅観賞の際には、なるべく部屋を暗くして観ることをおすすめします。
作中8〜9割りくらいはとても狭い室内での撮影で、カメラだけでなく演者と演者の距離もとても近いです。
冒頭のルイが家に入ってくるシーンなんて、まるで日本家屋かと思うくらい玄関が狭くてビックリしましたから。

狭い室内での5人の台詞の応酬がとっっても濃くて、見ていて息が詰まりそうになります。
会話の内容も胃がキリキリするというのか、胸がキリキリ痛むというのか、とにかく聞いていていたたまれなくなるんです。
物語は進まない、過去の謎は明かされない、交わされる会話がやりきれない、の無い無い尽くしのこの作品の中に確かにある物それは「ルイへの愛」です。

ルイは成功している劇作家、つまり芸術家です。
この作品の監督グザヴィエ・ドランが生まれたのは1989年3月、なんと平成生まれなのです!
主人公ルイには少なからずドラン監督本人に関わることが投影されているはず。
劇作家ルイを芸術そのもの、もっと端的にいうと映画を具現化したものだとすれば、映画を愛する人ならば、この物語の登場人物の台詞や態度のどこかに必ず共感するものがあるに違いない、私はそう確信しました。


以下ネタをばらしますので、いつもの美しいウシジマくんにご登場いただきましょう。
ネタバレのお嫌いな方はこちらをポチッとしてお帰りください。
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と言ってもバラすほどのネタもありませんが。

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なんと美しい!



ルイにはアントワーヌという兄とシュザンヌという妹がいるんですけど、父親のことはほとんど出てきません。
母親はやたら父親との楽しい思い出を語りたがっていましたが、子どもたちからは殆ど父親に関する言葉は出ませんでした。
唯一ルイの回想シーンらしき物で、チラリとその姿が見えたような気がしましたが、それも本当に一瞬でした。
ひょっとすると3人とも父親が違うんじゃないか、とも思ったんですけど。
それだと兄と妹のルイに対する気持ちの説明がつかなくなるから、やっぱり3人とも同じ父母から生まれたんでしょうね。

母親ははっきりルイが一番父親に似ていると言っていました。
おそらく父親も芸術畑の人だったと私は推測しています。
妹は絵を描くのが好きらしい。
兄は工具を作る仕事をしている、と妻が言っていました。
手先が器用ということでしょうか。
3人とも何かしら芸術方面に進もうという意識があり、その中で一番秀でていたのがルイということですよね。

そんなルイを妄信的に崇めているのが妹で、逆にルイを否定することでしか認められない兄。
ルイに対する二人のコンプレックスは見事に対になっています。
ルイ=芸術あるいは映画、という図式で考えると兄と妹の態度はとても理解できるかと思います。
面白い映画好きな映画を観るとテンションは上がり、面白くない映画嫌いな映画を観てしまうと、逆に下がる。
映画好きなら誰しも経験があるはず。

自分の死が近いことを告げるために帰郷したはずのルイは、結局その目的を果たすことなく終ります。
ラストの家の中を飛び回る小鳥のシーンは、鳥好きにはとっっっても胸の痛むものでした。
そして遂に息絶える小鳥の姿にいたってはもう・・・とても正視できませんでしたわ。
言わんとするところはわかってますよ。
小さな家から飛び出した外の世界は、さらに大きな家のような物で、その中でまた彷徨い壁にぶつかり結局は死を迎えるルイの姿を現しているということ。

この『家』のモチーフがオープニングの歌に始まり、物語本編で描かれ、さらにラストの小鳥の様子で繰り返されるのが、ちょっとくどいかなと感じました。
まぁ鳥好きなので特にラストの瀕死の鳥のシーンは見たくなかった、というのが本音ですけどね。
上映館の少ない作品ですが、機会があれば是非ゼヒおすすめです。


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