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10年以上も昔のことですが

2017年 04月01日 00:05 (土)

今日はエイプリルフールですから(?!)忘れるといけないのでここに記録しておきます。

あれは夏の終わりの土曜日か日曜日の夕方のことだったと思います。
家路を急いでいた私は、今現在最も人口増加の激しいJRの駅から、ローカル私鉄へと乗り換えようとしていました。
ギリギリ発車間際の電車に飛び乗り、少しでも空いている車両へと移動を開始。
夕方の帰宅ラッシュだというのに、連結部分に近いある場所が不思議とぽっかり空いていたので、人垣をかき分けその空間に潜り込みました。

つり革を手に息を整えながら立っていると、目の前に座っている男性の容姿の異様さに気が付きました。
帽子をを被って姿勢正しく座っているその男性は、顔面の半分がヒゲで被われていたのです。
一瞬ギョッとしたものの、ヒゲに興味のある私はじっくりその男性を観察することに。
黒々と豊かなヒゲをたくわえた彼は、そのヒゲの様子とは裏腹にとても若いようです。
しかも目鼻立ちははっきりしていて、目がクリっと大きくまるで女の子のよう。

そんな彼の顔を見て、私はすぐにピンときました。
はは〜ん、女の子みたいと言われるのがイヤで、こんなにヒゲぼーぼーさせてるんだな。
「オレは男だ!このヒゲが何よりの証拠だ!これでも女の子みたいだと言えるもんなら言ってみやがれ!」
そんな彼の心の声が聞こえてくるような気がしました。
可愛いな〜と思い、心の中でクスッと笑ってしまったのは内緒です。

私の下の娘は中学生の頃、腰まであるお下げ髪でした。
娘が信号待ちをしていると見知らぬおばさんから「きれいな黒髪ね大切にしてね」と言われたことがあるそうです。
それを思い出した私は、その彼に「ヒゲが素敵ですね」と言おうかどうか迷っていました。
彼が降りる時に席を立ったらチャンスかなと思っていたのに、結局自分の方が先に降りることになってしまい、その思いは果たせませんでした。

もしもう一度会えたなら、その時は必ず伝えよう、休みの日の夕方の電車に乗ったら、彼が乗っているかどうか要チェックだな、と電車を降りてから記憶に留めておこうと思ったことをはっきり覚えています。
けれどもその後一度も彼の姿を見かけることはありませんでした。
今思えば彼の座っていた回りの空間がぽっかり空いていたのには、理由があったような気がします。
ひょっとするとあれはY氏だったのではないか、そう思えてならないのです。

higewasayamada.jpg
<その彼のヒゲはこんなもんじゃなかった>



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