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「ブランク13」感想

WOWOW無料の日の放送分を観ました。ブログDEロードショー春の感涙祭への参加作品です。今の自分に重なる部分がたくさんあったせいか、かなり心に沁みましたわ。斎藤工のヒゲに★を進呈してヒゲハゲ満足度5点満点で4★★★★


ブランク13

<公式サイトはこちら
松田コウジ(高橋一生)の父・雅人(リリー・フランキー)は
ギャンブルで借金を作って13年前に姿を消し
見つかった時には余命3ヶ月だった
母の洋子(神野三鈴)と兄のヨシユキ(斎藤工)は見舞いを拒むが
幼いころ父とキャッチボールをした思い出があるコウジは入院先を訪ねる
しかし家族の溝は埋まらないまま、雅人は帰らぬ人となり・・・
(以上yahoo!映画より引用)




物語前半は主に家族の貧しい暮らしが描かれています。
父親が失踪した後の母と兄弟の様子が、テンポよくまとめられていて飽きさせません。
半分ほど過ぎてからようやくタイトルの「blank13」が出てきたかと思うと、後半ガラッとトーンが変わるんですよ。
佐藤二朗が、いつものあのまんまで登場した時点で、アレレ大丈夫かな?と思ったんですが、むしろあのまんまで良かった。
そういう意味ではナイスキャスティングだったと思います。

後半は13年のブランク期間の父親の様子が面白おかしく紹介されていくのですが、それを見ている三人(高橋一生、斎藤工、松岡茉優)のなんとも微妙な表情がたまりません。
私がこの作品を気に入ったのは、くどくどした台詞がないことが大きい。
表情だけで様々な心情を演じ分けられる出演者の演技力が素晴らしいです。
もう一つ良いと思ったポイントは、貧困に苦しむ家族の物語でありながら、犯罪とは無縁であること。

近頃はほぼ間違いなく「貧困→犯罪」という図式が出来上がっているのが、私としてはちょっと違和感があるので。
今作中主人公の兄ヨシユキは幼い頃家にいる時、いつも机に向かっています。
必死に勉強して大企業の社員になった、ということなんでしょうね。
フィクションにはしょっちゅう大学に行くための資金がなくて云々て設定が出てきますけど。
本当に優秀な者だと学費はタダになるんですよ、それに困るってことは大して優秀じゃないってことじゃん。
だったら無理して大学なんて行かなくていいと思うんですけどね、私は。

主人公コウジは警備会社で現金輸送車の運転手という仕事をしています。
それはつまり犯罪とは無縁の暮らしをしてきたということ。
父のいなくなった松田一家は、貧しくとも実直な生活を送ってきたということ。
母と幼い兄弟の支え合う様は見ていて辛い。
昼も夜も働きづめの母の姿に文句を言いながらも、新聞配達を手伝うヨシユキは良くグレなかったと感心します。
そういう気質はきっと親譲りなんでしょうね。

親子、兄弟、夫婦、それらの濃密な人間関係が二つずつ描かれている対比が良いです。
父親のことを最後まで嫌いだと言い放つ兄と、ずっと嫌いだったけれど少しずつ考えを改めて行く弟。
夫婦関係が終わった夫婦とこれから始まる若い夫婦。
葬儀に行く支度をしながら、結局行かない雅人の妻の様子が心に沁みました。
彼女はいったいどんな思いでタバコをくゆらしていたのでしょうか。

私が涙を誘われたのは作文「夢の球場」の朗読の場面。
お涙頂戴シーンというのはわかっていたのに、気がつくと落涙していました。
コウジには父親との良い思い出があります。
兄のヨシユキにはあるのでしょうか。
自分の知らない父親の様子を聞いて、たまらなくなりその場を離れるヨシユキも、いつかは父親のことを受け入れることでしょう。
親を否定することは、何より自分を否定することに他ならないから。


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theme : 邦画
genre : 映画

おはようございます

一番乗りでのご参加ありがとうございます!
知らない作品ですが、感涙祭にぴったりの作品だったようでよかったですね。

>貧困に苦しむ家族の物語でありながら、犯罪とは無縁であること。

これは私好みかもしれない!
世の中には貧困に負けず頑張っている人がいっぱいいるんだから、そういう頑張りにもきちんとスポットを当てていかないと偏見を増長させかねないですよね。

>親を否定することは、何より自分を否定することに他ならないから。

心に刺さりました。良い作品を教えてくださってありがとうございます!

No title

ケフコタカハシさん、こんにちは!
私もこれ、見てます^^
感想は途中までで、万引き家族と一緒に2つまとめてのアップにしようと下書きに入ったまんまになっています。
ここんところ、ずっと腱鞘炎やら、あちこち体調不良でブログ止まっちゃってるんです・・

全然期待せずに見たのですが、なかなかどうしてよかったです。

野球のエピソード、ちょっとぐっと来ました・・・。

Re: おはようございます

コメントありがとうです、宵乃さん。


> 世の中には貧困に負けず頑張っている人がいっぱいいるんだから、そういう頑張りにもきちんとスポットを当てていかないと偏見を増長させかねないですよね。

はい、全く同感です。
相対的貧困って何なんでしょうね〜。

Re: No title

コメントありがとうです、latifaさん。

> 感想は途中までで、万引き家族と一緒に2つまとめてのアップにしようと下書きに入ったまんまになっています。

なるほど貧困物語の見比べですな。
私もネットでなきゃ手に入らない物を買い求める時にしか繋がないような状況になってるので、無理せずお互いのんびり続けて行きましょう。

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プロフィール

ケフコタカハシ

Author:ケフコタカハシ
半世紀を越える人生のほとんどを西洋かぶれで過ごしてきた主婦。ここ2年ほど山田孝之演じる実写版ウシジマくん中毒。「闇金ウシジマくんthe final」13回観ました。バイバイウシジマなんて言いませんからね〜!

どーでもいい日常の記録
「チェックも縞のうち」


闘病記の
「女の終活日記」
もよろしく。

現在の主な観察対象:山田孝之、ジェイソン・ステイサム
初恋の禿:ユル・ブリンナー
初恋の髭:デニス・ウィーバー
初恋の髯禿:ショーン・コネリー
大きくなったらなりたい物:仙人
将来の夢:一人暮らし
今一番行ってみたい場所:グランドキャニオンとラスベガス、香港
将来の希望:山田孝之の美白ヒゲを拝むこと

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