アカデミー賞受賞作「SAYURI」感想
2014年 12月10日 15:48 (水)
スピルバーグの悪口を書いてしまったので、今回は少し持ち上げておこうと思います。とはいえ、この作品にどのくらいスピルバーグが関わっているかは謎ですが。
日本とおぼしき国を舞台とした、SAYURIという名前の芸者が主人公の、恋愛ファンタジーです。ドキュメンタリーでもない限り、フィクションである映画は全てファンタジーである。そう割り切って観賞すれば、日本人からすると違和感のあるこの作品の数々のポイントなんぞへでもないはず。だって登場人物が英語で会話してるんだもん、その時点でリアリティなんて0でしょ。
主演のチャン・ツィイーは私の知る限り、現在世界で最も美しい動きをする女優さんだと思います。舞踏学校出身でバレエの素養もあるとのこと。アクション作品にもたくさん出演していて、まさに「舞は武に通ずる」を体現している希有な方です。そんな彼女が日本の芸者を演じて、美しくないはずがない。
欲を言えばもう少し日本らしい「静の感じられる舞」を見せて欲しかったのですが、それだと映画としてはなかなか難しいのでしょうか。尺の問題もありますしね。(そうでなくても146分と長い)日本の美に対する憧れや尊敬が十分感じられる、愛に満ちた作品だと思います。なるべく大きな、なお且つ美しい画面で観て欲しいです。
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