映画「マスター・アンド・コマンダー」感想
2015年 04月12日 00:40 (日)
2004年の劇場公開時に観に行きました。ラッセル・クロウはわりとタイプだし、何よりこの時代の装束がとても好きなんです。一般人はもちろんのこと、軍服ですらレースやリボンでやたらピラピラキラキラしていて、歴史的に見ても男性の服装として最も華やかな時期ではないかと思います。
と、やたら女子目線で語っておきながら、実はこの作品はど〜っぷり男の物語です。しかも海が舞台ときたら男臭さムンムン(雰囲気だけでなく現場そのものも臭いはず)で、美しい物なんて皆無と言っても過言ではありません。しかも観る人を激しく選ぶ作品だと思います。以下の言葉にまるきし心当たりがない方にはお勧めしません。
マスト、ヤード、ジブ、シュラウズ、メンスル、トブスル、ステースル、右舷左舷、詰め開き、間切る、八点鐘、海尉、勅任艦長、呼び子、パウダーモンキー、ボースン、塩漬け肉、ビスケットのコクゾウムシ、三角帽、サッシュベルト、などなど・・・。
作品内容としては、戦時における人間ドラマを期待しているといくらか淡白な筋立てではあります。主役はあくまでも英国海軍のフリゲート艦サプライズ号ですから。彼女(サプライズ号のこと)とフランスの私掠船アケロン号の、追いつ追われつの闘いが主軸です。ラストにはサプライズ号がアケロン号を捕らえたかに見えたのですが、実は・・・という落ちになっています。
公開当時に何やら宣伝方法に物議をかもしたらしいということを、つい先日初めて知りました。いや、それは当然でしょう。こんなコアな趣味の映画を宣伝するには、あれくらい(といっても具体的にはどういう予告だったか知らないけど)刺激的にうたわないと。
諸々とても丁寧に作られていて、コアな趣味の者には大変評価が高いようです。アカデミー賞の撮影賞と音響効果賞を受賞しているとのこと。今のCG技術なら「トラファルガー海戦」の模様なんかも、きっとすごくリアルに再現できるんだろうなぁ。誰か作ってくれないかしら。脚本には青池保子の漫画「トラファルガー」を原作にするってのはどう?
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