イップ・マン葉問シリーズ四作まとめて感想
2015年 11月25日 00:05 (水)
Aでイップ・マンにこっそり手合わせを願い出るリウ師匠の陳之輝ダーリン

さもシリーズみたいに並べてありますが、ABの監督はウィルソン・イップ(イップ・マンの実の孫)、CDの監督はハーマン・ヤオで何ら関係のない作品です。
AとCは非情に抗日感が強く、我々日本人が観る時にはいくらか覚悟が必要かと思います。
来年あたりにドニー・イェン主演の三作目が公開されるとの情報もあります。
普通にシリーズ4作として観ても、不思議なことにあまり違和感はありません。
特にCの青年時代のイップ・マンのデニス・トーがドニー・イェンに似ているので、むしろそこを狙って主人公に起用されたんじゃ、とすら感じたくらい。
陳之輝ダーリンは二作ですが、実はCで主人公の義兄役だったルイス・ファンはAとBにも出ています。
ルイス・ファンもダーリンに次ぐ悲運のNo.2男かも。
ドニー・イェンの最新作「カンフー・ジャングル」では惨殺されるアクションスター役でしたからねぇ。
ABはドニー・イェン主演作なので、彼のアクションが何よりの見所です。
ドニー・イェンのナルシストっぷりが、これでもかと言うくらい堪能できます。
Cはイップ・マン(デニス・トー)と義兄(ルイス・ファン)の技量が互角で、この二人の対決が素晴らしい。
特にラストは日本刀での立ち回りだったので、私的には本当に嬉しかったです。
やっぱり刀って美しいわ〜。
Dは老境に差し掛かったイップ・マンのいぶし銀のようなアクションが、本当に味わい深いです。
全作通じて師匠と呼ばれる人たちが、皆人徳のある好漢ばかりなのが印象的でした。
そうでなければ師匠とは呼べませんよね。
それとチャイナ・ドレスの女性のなまめかしさも。
基本昔のチャイナ・ドレスってオーダーメイドなんでしょうね。
女性の体のS字ラインが見事に露わになってます。既製品だとそうはいかないでしょ。
(C)2008 Mandarin Films Distribution Co. Ltd. All Rights Reserved
映画「イップ・マン 序章」
作品情報
A「イップ・マン序章」2008年制作 イップ・マン役はドニー・イェン
登場人物活躍度 イップ・マン80% ダーリン10% 敵の日本人10%
アクションエンタメ度 90% 主人公が強過ぎるから10%マイナス
ドラマチック度 80% 筋立ては単純に勧善懲悪のヒーロー物です
ハッピーエン度 90% ラストがまるで都落ちです
ダーリンの悲運のNo.2っぷり 100% 涙無くしては観られません
(C)2010 Mandarin Films Limited. All Rights Reserved
映画「イップ・マン 葉問」
作品情報
B「イップ・マン」2010年制作 イップ・マン役はドニー・イェン
登場人物活躍度 イップ・マン80% イップ・マンの弟子と他の師匠たち10% 敵のアメリカ人10%
アクションエンタメ度 100% サモ・ハンをはじめとした師匠たちが素晴らしいです
ドラマチック度 70% 筋立てが前作Aとほぼ変わりません
ハッピーエン度 100% 全てが丸く収まりメデタシめでたし
(C)2010 National Arts Film Production Limited. All Rights Reserved.
映画「イップ・マン 誕生」
作品情報
C「イップ・マン誕生」2010年制作 イップ・マン役はデニス・トー
登場人物活躍度 イップ・マン60% 主人公の義兄30% 敵の日本人10%
アクションエンタメ度 100% 主人公がまだ詠春拳の門下生でそれほど無敵でもなく、その他の人物との技量の差がないので、それだけハラハラ感満載。何よりデニス・トーが若くてピチピチしてるのが良いです。
ドラマチック度 100% 殺人事件が起こりミステリータッチであり、若者の青春恋模様もあり、色々な要素があって見ていて飽きません。
ハッピーエン度 70% 主人公の義兄が可哀想すぎます。
ダーリンの悲運のNo.2っぷり 0% まさかの善人面のみの役どころ、アクションシーンは全くなく、牙を抜かれた虎みたいで残念
(C)2013 National Arts Films Production Limited. Emperor Film Production Company Limited. All Rights Reserved.
映画「イップ・マン 最終章」
作品情報
D「イップ・マン最終章」2012年制作 イップ・マン役はアンソニー・ウォン
登場人物活躍度 イップ・マン70% 弟子達25% 敵5%
アクションエンタメ度 100% 地味ながら女性もかなりアクションシーンに加わってます
ドラマチック度 100% ただ暴力的でなく社会的なことも描かれていて心に残ります
ハッピーエン度 90% 若い者が先に逝ってしまうので10%マイナス
ハゲヒゲ&フケセン度 100% 白髪で丸刈りのアンソニー・ウォンがとっても素敵、でも撮影当時彼はまだ50歳くらいのようです。通りで見事なキレのあるアクション見せてくれるはずですわ。
品の良い穏やかな白髪ナイスミドルのイップ・マンに、アンソニー・ウォンの見目がぴったりです。
こういう雰囲気はドニー・イェンでは出せないだろうなと思います。
若い女性シンガーとのほのかな恋物語なども、とても心に染みました。
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