この世界の片隅に 観てきました

楽しい作品ではないと覚悟して観賞、とてもと〜っても濃い129分でした。エンドロールの最後まで思いのぎっしり詰まった作品です。ヒゲもハゲも出てこなかったけど満足度は5点満点で5★★★★★



suzusan.jpg
すずは広島市江波で生まれた絵が得意な少女
昭和19(1944)年20キロ離れた街・呉に嫁ぎ
18歳で一家の主婦となった彼女は
あらゆるものが欠乏していく中で
日々の食卓を作り出すために工夫を凝らす
だが戦争は進み日本海軍の根拠地だった呉は度々空襲に襲われる
庭先から眺めていた軍艦たちが炎を上げ灰燼に帰す市街
すずが大事に思っていた身近なものが奪われてゆく
それでもなお毎日を築くすずの営みは終らない
そして昭和20(1945)年の夏がやってきた・・




水曜日のレディースデーに行こうと思っていたら、1日の映画の日と重なってしまいました。
平日の昼間だというのに、400席のスクリーンが6〜7割りは埋まっていたようです。
前の日にネットでチケットを取る時に、随分大きなスクリーンだなと思ってたんですけどねぇ。
一人でも多くの人に観てもらいたい作品です。
きっと何かを得られるはずだから。

とにかく中味がぎっしり詰まってるなぁ、というのが観終わって一番に感じたことです。
看板やら手紙やら触れ書きのような紙に書かれている文章が、ほんのチラッとしか映し出されなくて、しっかりその中味を把握できなくなっているのも、おそらくわざとなんでしょうね。
もちろん旧仮名遣いなので一瞬目にしただけではなかなか理解できない、という事情もあるのかもしれませんが。
普通の映画だとそういう用紙に説明的な情報が記されていて、観る者に読む時間を与えてくれたりするんですけど。
それらを詳しく示さないことで、より想像力がかき立てられてしまうんですわ。

今回コレを観て痛感したのは、どんなリアルな実写の作品よりも、アニメ作品での空爆の様子の方が、私にはより恐ろしく感じてしまうということ。
「小さいおうち」のおもちゃのような家の空襲のシーンもそうでしたし、もっと端的だとアニメ「蛍の墓」などもそうです。
描ききってしまわないことで、恐怖への想像力がより大きく膨らんでしまうのかもしれません。

中味のぎっしり具合はエンドロールにも良く現れています。
本編で語り尽くせなかった主人公のその後や、脇役の過去の物語までもが簡単な描写で描き尽くされているのです。
そういうのは割と珍しくありませんけど、他にもスゴイと思ったのはクラウドファンディングに協力した人の名前が全て記されていたこと。
ハリウッド映画のエンドロールには、制作者に関わった人間の名前がヅラヅラ出てくるので、それと何が違うのかと言われそうですけど・・・。
うまく言えませんが、何か熱い想いのような物を感じてしまったんです。
そして最後の最後、ヒラヒラとさよならを言うような右手の映像も。

これ以上詳しいことはネタばれになってしまいます。
今回はネタばれだけでなく、ちょっとエグい話にもなるので、そういうのがお嫌いな方はコチラをポチッとしてからお帰りください→/

それではいつものようにこの方に登場していただきましょう。
今回は台詞重視で選んだ画像なので、あんまり美しいウシジマくんじゃなくて申し訳ない。


sousouryoku2017.jpg
「人間想像力あっから思わせぶりで勝手に想像するんだよ」




それでは以下ネタをばらしてエグい話にいきたいと思います。
話題の中心はズバリすずの失った右手に関してです。
エンドロールが終わり、最後の最後に右手がサヨナラするような画像でこの作品は締められます。
観終わってからもあのヒラヒラ動く右手が脳裏に焼き付いていて、本当に切なかった。

でもね、きっとすずは残された左手で絵を描こうとするに違いないと私は思うんですよ。
何しろまだ20になるやならずの若さですから、左手を利き手にすることなんて訳ないはず。
そして描かずにはいられないはず。
すずにはその強さがあるはず、そう信じたい。

体の一部を失うというのは、どういう喪失感なんだろうか、と考えたんですけど。
自分もそういう人間の一人なんだということを忘れてましたわ。
まぁ私の失った物は、必要ない部位の代表ですから。
体のバランスがちょっと変わる程度で、さほど不自由はありません。
利き腕を失うというのは、どれほど大変なことか。

あ、そーいえば、バイクの事故で左足の薬指を失ったW君どうしてるだろ?
手術の前に壊死しかかったその指の写メを撮ったと言ってたっけ。
「見ます?」と言われて「無理っっ!冗談はやめて!」と激しく断ってゴメンね。
今なら見てあげても・・・・いや、やっぱ無理だわ。

なんだか名作アニメ映画の感想が、とんでもない話で終って申し訳ない。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
お詫びの印に今度こそ美しいウシジマくんを・・・え?必要ない?
んじゃこちらをどうぞ。


georgiashokki.jpg
なんだかケイン・コスギに似てますな
やっぱりウシジマくんの方が美しかったかも
自分の審美眼に自信がなくなってきたわ





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よかったですね

本日、二つ目のコメント失礼します。

本作を鑑賞後、自宅に戻り、原作の電子版を購入して熟読しました。
本作は観客に熱心なリピーターと年配の方が多いのが特徴かと。
かくいう私もですが(どちらなのかは、想像にお任せします)。

では。

Re: よかったですね

コメントありがとうです、少年Zさん。

> 本作を鑑賞後、自宅に戻り、原作の電子版を購入して熟読しました。
> 本作は観客に熱心なリピーターと年配の方が多いのが特徴かと。
> かくいう私もですが(どちらなのかは、想像にお任せします)。

私は若い人たちにも観てもらいたいと思ってます。
なので春休みまでロングランして欲しいなぁ。
Secret


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この世界の片隅に・・・・・評価額1800+円

どっこい、私は生きている。 「夕凪の街 桜の国」で知られる、こうの史代の名作コミックを、「マイマイ新子と千年の魔法」の片渕須直監督が、6年越しのプロジェクトとして長編アニメーション映画化。 戦時中の広島県呉市を舞台に、ある一家に嫁いだ少女の目を通した、市井の人々の戦時下の“日常”の物語だ。 同じ時代の広島を描いた「夕凪の街 桜の国」のアナザーストリーとも言える作品で、どこにでもある...

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プロフィール

ケフコタカハシ

Author:ケフコタカハシ
半世紀を越える人生のほとんどを西洋かぶれで過ごしてきた主婦。ここ2年ほど山田孝之演じる実写版ウシジマくん中毒。「闇金ウシジマくんthe final」13回観ました。バイバイウシジマなんて言いませんからね〜!

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闘病記の
「女の終活日記」
もよろしく。

現在の主な観察対象:山田孝之、ジェイソン・ステイサム
初恋の禿:ユル・ブリンナー
初恋の髭:デニス・ウィーバー
初恋の髯禿:ショーン・コネリー
大きくなったらなりたい物:仙人
将来の夢:一人暮らし
今一番行ってみたい場所:グランドキャニオンとラスベガス、香港
将来の希望:山田孝之の美白ヒゲを拝むこと

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